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殴っても飲酒運転はなくならない [日常]

 7日付けの西日本新聞によると、福岡市が飲酒運転撲滅運動の一
環として、高島市長が元プロレスラーのアントニオ猪木さんから頬
を殴られ「闘魂注入」されたという。そして、その様子を福岡市の
HPで公開予定とのことだ。
 これっていったいなに?「言うことを聞かない子どもを親や先生
が殴る」、「夫の言うことを聞かない妻を殴って従わせる」とどう
ちがうのだろう。
 福岡市は、そのHPに「配偶者やパートナーからの暴力はDVと
いわれ、犯罪ともなる行為を含んだ、人の心と体を傷つける重大な
人権侵害であり、決して許されるものではありません」とうたって
いる。また、福岡市教育委員会は、「体罰によらない教育を目指し
て,学校現場から体罰を一掃し,子どもとの温かい人間関係と信頼
にもとづく教育が行われることを期待」すると宣言している。にも
関わらず、殴られた高島市長は「気合いを入れ直し、しっかり飲酒
運転撲滅に取り組みたい」と誓ったそうだ。
 暴力を振る人の多くは、むやみやたらに振るう訳ではない。自分
なりの理由(被害者からみれば言い訳)がある。暴力団の抗争事件
だって、報復という理由がある。だからこそ、どんな理由があって
も、暴力で解決してはならない、殴っても解決しない。これが、暴
力を撲滅する基本だ。
 その見本ともなるべき、首長が、殴られて気合いをいれてもらう
なんて・・。
 これを無批判に報道する新聞の姿勢にも失望を感じた。

原田直子
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