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「男女平等及び性の多様性の尊重を実現する宣言」 [男女共同参画]

5月25日、福岡県弁護士会の総会が開催され、
「男女平等及び性の多様性の尊重を実現する宣言」が議決されました。

これは、下記の前提で、弁護士会が、
男女平等及び性の多様性尊重を実現するために基本計画を整備し、
さまざまな取り組みを行っていく予定であることを宣言するものです。
 
***抜粋***
私たちの住む社会は、さまざまな個性をもつ人々で構成されています。

どの人もみな、個人として尊重され、
自らの個性と能力を十分に発揮する機会が確保されなければならないことは、
いうまでもありません。

性別という枠を超えた人権尊重の必要性も指摘されはじめている現在、
性の多様性を受け入れ、それぞれの個性を生かし活躍する社会という観点は
非常に重要です。


かかる観点から、福岡県弁護士会は、
真の男女平等の実現とともに、性別を問わず、
全ての人々が、自分らしく、個性と能力を十分に発揮できる社会をめざして、
みずからが総合的かつ統一的な取り組みを行うことが必要だと考えました。」


当事務所も、ご相談者・ご依頼者の方はもちろんのこと、
様々な弁護士・弁護団や、関係各機関の皆様とともに連携をとりながら、
男女平等や、性の多様性が尊重される社会を実現するために、
さまざまな側面から取り組みを行っていきたいと思います。

皆様、今後ともどうぞ、よろしくお願いいたします。

(郷田真樹)
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男女平等 日本は104位 [男女共同参画]

 今日(2014年10月28日)の朝日新聞の記事の丸写しになりますが・・・・。
 「世界経済フォーラムは28日、各国の男女格差(ジェンダーギャップ)の少なさを指数化し、ランキングで示した報告書の2014年版を発表した。世界142カ国のうち日本は104位。前年から一つ順位を上げたものの依然として低水準で、主要7カ国(G7)中最下位だった。」

 具体的にあげていくと、男女平等ランキングを上から見ていくと、1位アイスランド、次がフィンランド、ノルウエー、スウェーデン、デンマークと北欧諸国が並びますが、9位にフィリッピンがくい込んでいます。

 日本の男女平等の度合いを分野別にみると、政治への参加が129位、職場への進出が102位です。そして、日本は「議員、政府高官、企業幹部の女性比率」で112位で、「上場企業の取締役に閉める女性の比率が(調査対象国のなかで)最低」と指摘されているそうです。最低って、「世界142カ国のうち142番目」ってことでしょうか。

 注目すべきは、昨年の45位から今年16位へと躍進したフランスの取り組みです。2012年にオランド大統領が「男女同数内閣」を実現させ、今でも男性17、女性16人とほぼ同数です。フランスでこういう風になったのは、1999年の憲法改正で「選挙で選ばれる公職に男女の平等を促す」という文言が追加され、2000年には、「候補者男女同数法」が成立し、国政でも地方議会でも、候補者リストの男女比を半々にするよう各政党に義務づけたことによります。まず政治の世界で女性を増やし、その後政界が経済界に女性の管理職を増やすように働きかけてきた結果が、フランスの男女平等の社会作りに表れているのだそうです。

 なお、同フォーラムは、日本が雇用の男女格差を解消すれば、国内総生産(GDP)を16%押し上げるとも指摘しています。

 ここまでは、新聞等のメディアからの受け売りです。
 さあ、これから先は、私たち、日本の女性が考え、行動しなければいけませんね。フランスでも、女性たちが黙っていて何もせず、男たちがこうなるようにしてくれたはずはありませんから。
 まずは、なにより、賢く、騙されないようにしないといけないと思います。
「女性が輝く社会作り」と聞くと何かすばらしいように思えますが、どうも、本音は、「女性の権利」「男女平等」ではなく、「女性の利用」(「女性活用」という言葉も使われていましたっけ)にあるように感じられませんか?
  辻本育子
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夫が転勤しても妻が働き続けられる仕組みつくりー全国地方銀行協会 [男女共同参画]

 2014年10月24日の毎日新聞朝刊によると、全国地方銀行協会に加盟する64の銀行が地銀の女性行員が夫の転勤先にある別の地銀でも働ける仕組みづくりを検討し始めたそうです。具体的には、夫の転勤後も働き続けることを希望する女性行員を、転居先の地銀に紹介する仕組みを導入して、転居先から戻った際には元の地銀に復職できるようにすることが考えられているようです。地銀の店舗に大半は地元の都道府県内にあるので、夫が他地域に転勤した場合、妻である女性行員は、退職するか、夫が単身赴任をするかの選択を迫られることが多いので、このような策が浮上して来たらしいです。
 決して、この案にケチをつけるつもりはありませんが、私の頭をちらとよぎったのは、この制度が出来たとき、妻である行員が転勤で他県に行かざるを得なくなったときの夫である行員にも同じ配慮がなされるのだろうかということでした。
 地銀の従業員は4割が女性だそうですが、転勤を伴う総合職で働く女性は多くはありません。まだまだ、妻が転勤したとき、夫がどうなるかなどの検討は、ずっと先になる可能性が高いように思います。
 でも、この制度が具体的にどのようになるのか、注目していきたいです。
    辻本育子
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「LEAN IN」 Facebook COO(最高執行責任者)の考える男女平等 [男女共同参画]

シェリル・サンドバーグのリーン・インを読んだ。

 「もっと多くの女性が権力のある地位に就くことです」

 リベリアで、女性達の非暴力抵抗運動を組織して内戦終結に尽力し、2011年にノーベル平和賞を受賞した女性、リーマ・ボウイの、「内戦の恐怖や集団レイプに苦しむ女性たちを助けるには、私たちアメリカの女性はどうしたらいいでしょうか」との質問に対する答えである。

 シェリルも同じように考える。
 指導的な役割を果たす女性がもっと増えて、女性が抱える問題やニーズをもっと強く主張できるようになれば、すべての女性が置かれた状況は改善されるにちがいない。
 
 シェリルは、GoogleからFacebookに転職をし、執筆当時はFacebookの最高執行責任者の女性。ハーバードのMBAを取得してマッキンゼーに入り・・・という経歴をもつ、いわゆるスーパーウーマンである。そうすると、「はいはい、私達とは違う、雲の上の女性の成功譚ですね」、という気持ちになって、この本を受け入れない人も多いかもしれない。またそうやって、自分と関係のない世界の人だと切り離す方が、心穏やかかもしれない。

 けれども私は、そうやって、彼女が懸命に努力をして、壁にぶちあたり、もがきながらつかみ取ってきたものを、彼女の持って生まれた能力・体力・環境の豊かさのせいにだけしてはならないと思う。

 私達だって、懸命に努力して、なんとかやりくししているこの毎日を、「あなたは恵まれているから」、「ラッキーだから」の一言で片付けられたら、やっぱり少し嫌な気持ちにならないだろうか。

 私達は、私達なりに、彼女から、意思や意欲を持ち続けること、彼女がぶつかった壁やその乗り越えかたを学ぶことができるように思う。

 気持ちのハードルを取り払って彼女の本を読めば、彼女の悩みには、私達の悩みと変わらないものがたくさんある。
 女性は、社会に築かれた障壁のほかに、自分自身の中にも障壁を持っていること。
 たとえば、大望を掲げようとしないこと。それは、自信がないからでもあるし、一方踏み出すべき時に引いてしまうからでもある。
また私たちは、自分の内にネガティブな声を秘めていて、その声は人生を通して囁きつづける。言いたいことをずばずば言うのははしたない、女だてらにむやみに積極的なのは見苦しい、男より威勢がいいのはいただけない・・・。
 加えて私達は、自分に対する期待を低めに設定する。相変わらず家事や育児の大半を引き受けてもいる。夫やまだ生まれてもいない子どものために時間を確保しようとして、仕事上の目標を妥協する。

 彼女自身が、こうした内なる障壁との戦いを繰返し、自分自身の内なるハードルを乗り越え、この男性社会のなかで、女性が男性と闘うのではなく、互いに協力的に仕事をしていく方法がないかと模索をし続けている。

 また彼女は、自分が指導的地位についた後にも、多数の女性が、自制的な行動をとっている姿を目にし、あるいは、未だに自分もそうしてしまうことを告白する。
 女性は男性と比べて、自分を強く売り出すことが苦手で、むしろ自責的で反省しがちであること。女性は責任ある地位に不安感を持ったり、自分はまだその立場に見合わないように思ったりしがちであること。
 男性が集まる会議で、同じテーブルにつかずに壁際に座ってしまうこと。講演者への質問が「あと数人」と制限される時、女性は遠慮して手を下ろしてしまいがちなこと。
 私にも思い当たり、あるいは私の周りで頻繁に見かけることばかりだ。

 さらに女性には、育児と復職・両立をめぐる様々な問題と現実や、子どものいる女性と子どものいない女性との間での賃金の水準の厳然たる違い、長時間労働をする男性の妻は、高い確率で離職をしてしまう現状などもある。

 彼女は言う。

 行き詰まりを打開するには、声をあげつづけなければならないし、ほかの人にもそうするよう励まさなければならない。言葉は意識を変え、意識は行動を変え、行動は制度を変えるだろう。

 簡単でないことは承知している。職場における男女差別の問題を取り上げるのは、泥沼に足を踏み入れるようなものだ。平等の扱いをめざしながらも、男女の違いは認めざるを得ないのだから、そもそもこの問題自体が矛盾をはらんでいる。

 けれども、議論を避けるのは、前に進む途を閉ざしてしまう。私たちは、声を上げ、耳を傾け、議論し、反論し、教え、学び、そして変わっていかなければならない、と。


 この本では、主にアメリカに関するものであるが、女性のおかれた状況についての統計資料も読みやすく豊富に示されている。また、これまでにあまり取り上げてこられなかった、女性の内なる障壁(前に出にくかったり、自分を低く評価しすぎたり、自信を持てなかったりハードル)について、彼女の経験をとおして、具体的に丁寧に検討がなされている。

 そうした点で、特別にトップを目指す、高い地位を目指すという意欲があるかないかにかかわらず、全ての働いてみようという気持ちのある女性にとって、とても参考になり、かつエールを贈ってくれる本ではないかと感じられた。

郷田真樹
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