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結婚と姓(氏)

結婚と姓(氏)

 「同窓会名簿に(旧姓)ってなりたい」って思っている方、多いでしょうか?
 日本では、結婚すると夫婦は同じ姓(法律上は氏といいます)を名乗ることになっているので、どちらかが姓を変えることになります。そして、現在では夫婦の97%が夫の姓を選択するそうです。
 でもどうして夫婦は同じ姓でなければならないのでしょう。「生まれた時から使ってきた姓と名が私を著すものだから、夫の姓を名乗ったら私じゃなくなるみたい」、「第一、夫の姓を名乗ると夫の家のお嫁さんみたいでしっくりこないわ」という気持ちを持つ方もおられるのではないでしょうか。

 人の名前は、その人を他の人と識別するものであると同時に、その人のアイデンティに関わるものとして、正しく表記され、読まれることは、人格的権利であるといわれています。そうであるなら、結婚によって夫婦のどちらかが姓を変えなければならないというのはちょっと変ではないでしょうか。身分行為(結婚、離婚、養子縁組など)をする度に姓が変わるのではなく、ずっと生まれた時からの自分の名前で生涯を過ごすというのも、自分らしさに揺らぎがなくていいのではないでしょうか。

 国連の女性差別撤廃委員会では、日本は、結婚すると夫婦が同一の姓を強制され、しかも、多くの場合女性が改姓を余儀なくされているという状況を、女性に対する差別と評価して改善を勧告しています。「本当は嫌だけど、結婚するためには私が姓を変えないと親や周りが納得しない」から、仕方なく姓を変える女性達にとっては、全くその通りですね。国内でも、選択的夫婦別姓(同性が原則だが、別姓も選択できる制度)制度が何度も提案されているのですが、国会で採択されず、お蔵入りが続いています。「姓が変わると自分らしさが失われる」と感じる方には、別姓制度の実現が待ち遠しいことでしょう。「僕が変わってもいいよ」という男性もおられるでしょうが、自分が嫌なことを相手に求めることはできませんからね。もちろん、「選択的」ですから、同じ姓を名乗りたい方は今まで通り夫婦同姓にすることも可能です。

それにしても、姓が変わることによる事務手続きの煩わしさ。通帳、免許証、パスポート、保険、カード、資格証・・・。離婚の時には、また同じことを繰り返さなければならないと考えると、生まれた姓にこだわらない私でも、別姓がいいなと思っちゃいますね。
原田直子
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